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5.認知症の人への接し方
食事をしたことを忘れて「食事はまだ?」と催促する
食べたこと自体を忘れてしまい、「おなかがいっぱい」という感覚が持てなくなっていることもあります。
こんなときは、食事とは別のことに関心をそらすことも一つの方法です。
お茶や果物などを出して気持ちの切り替えを促しましょう。
待っている間に忘れてくれることもあります。
間食を想定して1回量を少なめにするなど1日の食事量に注意しましょう。
一人で外出して家に帰れなくなってしまう 家にいるのに「家に帰る」という
認知症の人が出かけるのには何か理由があります。外出の理由がわかると、どこへ行こうとしたのかを知る手掛かりになります。夜間に出かけようとする場合は、昼寝のし過ぎや日中の運動不足が原因となることがあります。
こんな対応を心がけましょう
- 外出の理由を聞き、本人の思いにそって対応してみましょう。
- 本人ができる軽い仕事を手伝ってもらい、日中の活動量を増やしましょう。
- 一人で出かけるのに家族が気づくよう、玄関が開閉するときに音が出るような工夫をしましょう。
- 衣服や靴、必ず持つものに連絡先を書いたものを付けておきましょう。
- 近所の人や地域包括支援センター、警察署などに状況を伝えておきましょう。
こんな対応はやめましょう
部屋や家に閉じ込めて外出できないようにしたり、外出を無理に引き止めたりしないようにしましょう
認知症の人に接するときの基本姿勢
認知症の人への対応の心得”三つの「ない」”
- 驚かせない
- 急がせない
- 自尊心を傷つけない
具体的な7つのポイント
- まずは見守る。
- 余裕を持って対応する。
- 声をかけるときは一人で。
- 後ろから声をかけない。
- 相手に目線を合わせて優しい口調で。
- 穏やかに、はっきりした話し方で。
- 相手のことばにゆっくり耳を傾けてゆっくり対応する。
認知症サポーター養成講座標準教材より
ふだんから、ご近所でのあいさつや日常の声かけが大切です。
その人に合った接し方をしましょう。