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せいだのたまじ
江戸時代には、たびたび全国規模で飢饉が発生し、郡内地域でも多くの被害がでていました。
その飢饉対策として、甲府代官で谷村代官も兼務し、併せて郡内を治めていた当時の名代官中井清太夫は、種芋を九州から取り寄せ、郡内の村にジャガイモの栽培を広め、飢饉の窮地を乗り切ったと伝えられています。
このジャガイモにより飢饉を乗り切った住民は、感謝の気持ちを込めてこのジャガイモを『清太芋』と呼ぶようになったと言われています。
つまり、『せいだ』とは、中井清太夫の名前からつけられたジャガイモのことです。
『たまじ』とは、主に上野原市の棡原地区や西原地区などで呼ばれていた小粒のジャガイモのことです。せいだのたまじは、収穫しても食べずに残ってしまった小粒のジャガイモを無駄にしないよう、また、美味しく食べられるように考えられた味噌で煮詰めた料理です。
現在、市内では棡原地区の『ふるさと長寿館』及び西原地区の『羽置の里びりゅう館』で召し上がることができます。是非、一度召し上がってみてください。
作ってみよう!!せいだのたまじ
材料
- ジャガイモ1Kg
(直径2~3cmくらいの小粒。品種は男爵かキタアカリがおすすめ) - サラダ油大さじ2
- 長寿みそ50g
- 砂糖40g
作り方
- ジャガイモは皮付きのまま丁寧に水洗いし、芽があれば取り除く。
- 鍋にサラダ油とジャガイモを入れ、強めの火加減で全体にツヤが出るまで炒める。
- 調味料(みそ・砂糖)、水かだし汁(かつお等)800cc~1リットルを加減して加え、およそ40分煮る。
(最初は蓋をするが、煮立ったら蓋を外し、水分を飛ばすように終始強めの中火で煮る。水の目安はひたひたになるくらい) - 汁気が1/4程度になったら火を消し、蓋をして涼しいところで一晩寝かす。
- 翌日、汁気がなくなるまで同様の火加減で、最後に汁気にとろみがついてジャガイモに絡まるように煮詰めて出来上がり!!(とろみがジャガイモ全体につくように、頻繁に鍋を振るのがポイント!)