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酒まんじゅう
かつての商人達にも愛された、上野原ふるさとの味。
かつて旧上野原町は、甲斐絹の里として江戸と甲州の商人の出入りでにぎわいました。甲州街道沿いに市がたち、近隣の農家の人たちが織り上げた甲斐絹が、消費都市として名を成し始めた江戸で盛んに取引されていました。
酒まんじゅうは、この市に集まった商人に愛され、味の良さはこの人達によって広く宣伝されました。数件ある酒まんじゅう屋は、先を争って買う客で長い列が出来たといいます。 明治、大正、昭和、平成と時が流れましたが、素朴な味はいつの時代にも好まれ、上野原名物として人気を博しています。
麹から作る甘酒には、長寿の里「棡原(ゆずりはら)」を源流とする水を汲み、地元で収穫した小麦粉とあずきを原料にしていますが、なによりも上野原の清冽な気候風土が「酒まんじゅう」に適しているのだと思われます。