農地探しから始まった移住のかたち 半農半X従事者 石井さんご家族 棡原地区在住

インタビュー 3

石井さんご家族は、東京都日野市出身の50代の夫、東京都町田市出身で山梨県北杜市への移住経験もある40代の妻、娘2人の4人家族。自給生活を目指して農業中心の暮らしを実践しています。ご夫婦は「無施肥・不耕起」の自然農法にこだわり、季節の野菜や山菜を都内へ宅配販売したり、ジャムなどの加工品づくりなども行っています。

棡原の自然と風土に惹かれた移住

「日本一の長寿村」と言われた棡原地区。
JR中央線沿線で農地を探していた夫が、この地区の自然と風土に可能性を感じたのがきっかけでした。当初は実家の日野市から通っていましたが、住宅を紹介していただいたのを機会に移住することにしました。知人は全くいませんでしたが、市役所の紹介で地元の農家とも親しくなり、農地を借りることができました。現在は、新住民として積極的に地域に溶け込んでいます。移住を決めたポイントは、自然豊かな環境と長寿を支えた文化、両親が暮らす多摩地区にも近いことでした。

こだわりの品々を届けたい

夫婦のこだわりは自然農法。畑は耕さず、肥料もほとんどやりません。自然農法では、野菜の生長は遅く、収穫量も限られますが、試行錯誤を繰り返し、年間を通して供給できるように工夫しています。また、手作りのジャムやこんにゃくなどの加工品やタラの芽やウドなどの山菜も販売しています。自然相手の仕事であること、自然農法にもこだわることで、安定した収入が得られない不安はあります。しかし、自給生活を目指しているため「今ここにあるもの、今できること」で十分に使い切る生活にやりがいを感じています。宅配販売をしている顧客が訪れることもあり、実際に畑を見ていただき、棡原の自然にも親しんでいただくことで、宅配する品々への理解が得られていると実感しています。

移住者から地域のプレイヤーへ

夫は、地域に伝わる獅子舞の踊り手として祭りに参加しています。若者が少なく担い手が減っていく中、貴重な伝統芸能の継承に大きな役割を果たしていると感じています。また、地域の育成会や消防団、「八重山トレイルレース」の運営スタッフとしても積極的に活動しています。
妻は、出産後に訪れた子育てサークルが縁で、市の男女共同参画委員となり、現在は代表を務めています。また、「NPO法人さいはら」の移住コーディネーターとして、移住を希望する方々と地域をつなぐ活動にも取り組んでいます。昨年からは、周囲の自然環境を活かした子育ての場「森の冒険遊び場」の活動にも参加しています。
私たちも初めは「一移住者」でしたが、今では「一住民」として、多くの方に棡原地域の良さを知っていただき、地域が元気になるように取り組んでいきたいと思います。

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